

特定非営利活動法人(NPO)
ソーシャルビジネス推進センター
理事長 上田 知行
北翔大学生涯スポーツ学部教授
北海道内の市町村長の皆さま、議員の皆さま、そして、日頃から介護予防に取り組んでおられる地域包括支援センター、保健福祉課の職員の皆さま、NPOソーシャルビジネス推進センターから、実績があり効果をあげている「地域まるごと元気アッププログラム」という介護予防・認知症予防プログラムのしくみをご紹介します。
わかりやすく親しみやすいように「まる元」と称するこのしくみは、健康運動指導士の資格を持った運動指導の専門家が地域に住んで、毎週1時間、年間48週運動教室を提供します。一人一人の参加者に適した運動を、無理なく、楽しく、安全に、アタマとカラダを「科学的」に刺激して、快適に日常生活を送れる認知力と体力を高齢者の皆さまにプレゼントします。健康運動指導士たちは地域に溶け込んで活躍いたします。NPOとコープさっぽろ、北翔大学の協働事業である「まる元」は、低予算で高いクオリティの運動指導が提供できます。
2010年にスタートし、多くの市町村での実績をもつ「まる元」は、運動教室の指導だけではなく、認知症予防と、元気な高齢者による地域への積極的な参加を促す「ゆる元」プログラムも用意しています。北翔大学は、北海道No.1の健康運動指導士養成校であるだけではなく、全国の大学唯一となる認知症予防の講義を開講するなど、認知症予防の取り組みにも積極的です。
「まる元」は、行政と力を合わせて、早い時期(年齢)から介護予防に取り組む住民を増やすこと、軽度認知障害(MCI)を持つ高齢者や歩行に困難を感じ始めた高齢者を早期に発見し、専門家による運動教室で回復してもらうこと、地域社会の介護予防マインドがより高まるような働きかけを行うことを提供します。「地域」が「まるごと」「元気」に、健康寿命を延ばすことに貢献したいと願っております。